スティーブジョブス氏が亡くなって1年と少し経ったわけですが、
はたしてアップルは氏の哲学の通り進化してるんでしょうか?
自分はなんだか苦衷分解が始まっているような気がします。
上層部のパワーゲームというか、
そんなのも見え隠れするし、
大将がいなくなってしまったので、
別の生き物になっていくのは仕方のないこととしても、
ブランディングなどのお手伝いをしている自分からすると、
シンボルの頂点がいなくなった瞬間に
新たなブランディングを想定していかないといけないと思うんですが、
それが出来ていないという印象があります。
新iMacとiPod nano、
どーしても同じ会社の製品に見えない。
ジョブス氏が愛していたと伝えられる禅の心を持った人が現アップルには
イマイチいない気がするし、
新生代になって多く露出しているJony Ive氏も天才とは思いますが、
ちょっと方向性が違うような気がします。
自分は以前、AMIGAというコンピュータをプラットフォームに使った
映像機材の日本語ローカライズなどを手伝っていたことがあって、
その開発会社にはやはりジョブスに似たようなポジションの人物がいました。
鶴の一声で方向転換、
失敗しそうなんだけど、確かな信念と確信の元に発言しているので
アチーブすると常識を覆すようなすばらしい製品がでてくる。
で、この人物、残念ながら心臓麻痺で若くして亡くなってしまいました。
その後、この会社は開発セールスのトップ数人が引き継いで、
数年は生き延びましたが、
最後は倒産、周りの会社は期待値だけで投資を続け、
誰一人利益を得ることができませんでした。
たった一人いなくなっただけです。
なんだか今のアップルがそれに見えて仕方ありません。
渋谷のAppleストアによく出向きますが、
なんだか店員さんがガツガツしていて、
いわゆるアップルが持っていた空気感が
どんどん薄れていっているような。
武士は食わねど高楊枝。
NeXTのジャンクでも購入して瞑想でもしてみようかな。